朝、雨だったので旦那を会社に送っていった帰り道、息子から電話が入りました。「○○○ちゃんちにスズメが入り込んだんだって!!」。 そこのお母さん、生き物苦手だからさぞかし困ってSOSを出してきたのだろうと思い、息子に「とりあえず捕まえて外にポイっと放しておいで。お母さんもすぐ行くから」と息子を先に行かせて後からその子のお宅に行きました。そうしたらもう息子はスズメを持ってうちに帰ったとのこと。 あわてて、家に戻るとプラケースの中でぐったりと動かないスズメがいたのでした・・・。冬眠中のコウモリみたいに縮こまってて、身じろぎもしません。呼吸も弱くソノウは空っぽ。体温も低下しているっぽい。換気扇に入りこんでいたため油でベタベタ。一目で「こりゃ死に寸」と思いました。 インコ飼っているから家に野鳥は入れたくなかったけど、仕方ない。救命優先と、新品のペットヒーターと洗ってあったガラスケースを引っ張り出してストーブも使い目標40度でガンガン保温します。ただ、高温保温をする場合は保湿と要観察が不可欠なので、ガラスケースには塗れタオルもかけ、ずっと様子を見ています。 そして、保温を開始してから冷凍庫に常備してあった小鳥用流動食、ラウディ社オリジナルフォーミュラを人肌の湯で薄めに溶かして直径2mmのカテーテルとシリンジを用意しました。 準備が整ったらぐいっとスズメを捕まえて・・・・後は口をこじ開けます。インコ類は分かるんだけど、フィンチ類はどうやって嘴を開けたらいいかがわからない・・・・。 仕方ないから爪をくちばしに差し込んでこじ開けて強制給餌してみるものの、こんなにちっこいのにどのくらい入れて良いのかもわからないので、ちょびちょびにソノウが膨らむ程度までに餌を入れ、後は安静にさせて置きました。 そしたら、2時間後にはピョコっと立ち上がったのだが、どーも羽根の様子がおかしく、飛べません。左の翼が常に半開きになっているんです。これは自宅での応急処置だけでは済まないかも、骨折している可能性もあるから早く獣医に見せなきゃだめだ・・・と思ったもののかかりつけの鳥専門医は鳥インフルエンザの影響で野鳥の診察は辞めている。どちらにせよ保護が2.3日で済まないのであればきちんと申請もしなきゃならないからと多摩環境事務所自然環境課鳥獣保護管理係に連絡して獣医を紹介していただきました。 お昼休み中でしたが、多摩環境事務所の方から連絡を入れていただいていたので、すぐ診ていただきました。診察の結果は「骨折はしていないけど、すごくやせ細っている」とのこと。 ただ、獣医さんからは
・この時期一番スズメは落鳥しやすい時期。 ・スズメはほとんどが死ぬ鳥だからスズメばっかり助けたらバランス崩れるでしょ。 ・随分やせ細っている。20gしかないから通常の8割ぐらい。 ・換気扇に入り込むのも普通はやらないから、弱っていたんじゃないか? ・そのうがからっぽだね。強制給餌でいれとくね。・・・とぽんぽこりんで動けなくなるまで入れてくれました(^◇^;) ・素人が保護すると、餌のやり方が足らないのと、栄養が足らなくて大抵落鳥させるよ。 ・油取りは徹底的に洗わないとならないんだけど、衰弱してるから今は無理だね。油取りは難しいよ。
と、色々教えていただきました。野鳥保護に関しては色々な観点から見ることが必要ですし、誤認保護も多く、ただ、かわいそうだからと保護するのは自然全体のバランスを崩す・・・ってことも頭では理解していますが、「人工物の中で衰弱させたのはやっぱり人間が悪い気もする・・・。」と思ったりしたので、とりあえず、自宅で飛べるまで保護することにしました。そして自宅に戻ってから多摩環境事務所に短期保護の書類を申請しました。(野鳥の飼育は法律で禁止されています。野鳥の保護飼育にも申請が必要です。)
しかし、自宅に戻ってからまた強制給餌した時に気が付いたのですが、左翼角に腫瘍のようなふくらみがあることに気が付きました。 うーん・・・もしかしてこれが原因で飛べなくなったのであれば、天命だったかも?しかも短期保護では済まなくなるかもしれない・・・と一抹の不安に駆られたのですが、とりあえず元気になって貰うまで看護してみようと思います。久しぶりにミルワーム君も買ってみました。栄養価を上げていただくために、ミルワームにはパン粉に移して小松菜やビタミン剤を食べていただきます(^◇^;)
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